【暮らしのインテリア】古民家の柔軟性を活かしたリノベーション〜受け継ぎながら暮らすということ(pinor_homeさん)


いつもムクリをご覧いただきありがとうございます。


「暮らしのインテリア」ではすてきなお家やインテリア、整理・収納、お掃除を体現されてる方にフォーカスし、普段インスタグラムでは発信しきれない実体験をコラム形式で配信していきます。


注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点もたくさんあると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。


インテリア中心のコラム・記事は一覧はこちらよりご覧いただけます。


コラム執筆者のご紹介


今回より連載がスタートするのは、自然豊かな場所に佇む古民家をリノベーションされた@pinor_home(rina)さん。


空間に繋がりを意識して土間やキッチンにも採用したモルタルの無機質さと古民家ならではの木の温かみを感じられる暮らしの様子や、テイストに囚われない「好き」なものを取り入れたインテリアについてもお伺いしていきます。


それではrinaさん、よろしくお願いします。


はじめに自己紹介


みなさま初めまして。

今年4月より憧れだった古民家での暮らしを始めました、rinaと申します。


京都市内にあります築約90年の木造半平屋(半2階建て)をリノベーションし、私(34才)と夫(35才)の二人で暮らしております。 


これからリノベーションを検討されている方や暮らしを快適に楽しむためのアイデアなど、コラムを通してお役に立てればと思っております。


どうぞよろしくお願いいたします。


リノベーションで叶えた憧れの古民家暮らし


私たち夫婦は市内で旅館業に従事しておりまして、仕事柄伝統や文化に触れる機会も多いこともあり「古いものを受け継ぐ」ということにとても価値を感じていました。


普段街を歩いていても目に留まるのは歴史ある古い街並みの美しさだったり、時を経ても大切にされている文化財であったり。


中でも京町家に関しては古いままではなく現代に合わせて心地よく変化させられる柔軟性や、新しいものを取り入れてモダンな要素もさまになる姿にとても可能性を感じていました。


そしていつしか私も京町家をおしゃれにリノベーションして住んでみたいと思うようになったのです。


目指した暮らしを実現させた家との出会い


そんな矢先に知人に教えてもらった不動産会社は京町家を主に扱われている会社でした。 当時住んでいたのは賃貸マンションで家を探し始めた頃には住み始めてすでに5年目に入っており、その紹介をきっかけに本格的に家を探し始めることに。


しかし便利な街中には自分たちの予算に見合った家はなかなか無く、あったとしても再建築不可の小さな平屋や日当たりの悪い家など、自分たちが望む環境にある家はなかなかありませんでした。


そこで少し範囲を広げて、同じ市内でも少し山に入ったところにある坂の上のお家を見に行くことに。それがこの家との出会いでした。


2階から見える美しい山々の景色。とても静かな環境の中、聞こえて来たのは心地よい鳥がさえずる音。


これまで街中にしか住んだことのない私にとってとても新鮮で特別な空間に感じ、その瞬間「ここに住みたい。」とすぐに思えたのでした。


将来薪ストーブの設置を目標にしている私たちにとって最適な環境であり、目指したい暮らしの方向性が夫婦で一緒だったため、お互いに納得してこの家を購入することが出来ました。


気持ちに寄り添う家づくり


当時ほぼ休みなく働いていた私たち夫婦には施工していただける会社を見つけるにはあまりに忙しく、難航していました。


ある日ふと以前店舗の前を通った時に印象的だったリノベーション専門の会社があったことを思い出し、「まずは話だけでも。」と一人で伺ったのがきっかけとなり、今のリノベーション会社さんにお世話になることになったのです。


決め手は、予算内で出来る範囲の充実性やレスポンスの早さ。そして私たちの予算でも「◯◯しかできない」ではなく「◯◯なら出来る」と常にポジティブにアドバイス下さったところ。


その施工会社の強みとして独自の仕入れルートや自社で家具の製作をされていることもあり、手の届く範囲で造作をお願いしやすいのもメリットでした。


そうした中で私たちのやりたいことを最大限生かしつつ、難しい点があっても豊富な知識でプラスの提案に変えてくださりながら、安心して家づくりを進めることができました。


耐震補強に関しても事前現地インスペクション(住宅診断)にてすべてお任せしましたし、もともと販売されている時から瓦は新しく葺き替えられ、屋根や梁はしっかりした状態でした。


また1階部分は基礎だけを残してスケルトン状態にしてあったので、結果として補強のために新しく柱を何本か追加しただけで特に大掛かりな耐震工事は行っていません。 


「納得感」が生まれたDIY


1階の壁塗装・木部のヤスリがけとオイル塗装・水回りのモルタルコーティング・フローリングのワックスがけ・網戸の張り替え等、素人の私たちにとって本当に大変な作業でしたが、非常に印象深い思い出になりました。 


もっと本格的に古民家DIYをされている方も多い中で私たちに出来たのはほんの一部ですが、こうして家づくりに参加したことで現場の方々への感謝の気持ちと家への愛着も生まれ、完成したときには非常に感慨深いものがありました。


また、少々の失敗も“味”と捉え、自分たちで頑張った証として「納得」して住むことが出来ているのはDIYのメリットの一つではないかと思います。


結果的に得られたのはコストカットだけではなく、この家への愛情、そして人となりがあってこその思い出や感謝の気持ちを通して家の「受け継ぎ手」として成長出来たこと。それは私たちにとって非常に価値のある財産となりました。


好きなものを取り入れて


家の中で気に入っているところはたくさんありまして、モルタルで造作をお願いしたキッチン、洗面台・化粧台をはじめ、家事動線を考えて作られたパントリーやWICもお気に入りの場所。


土間を介して繋がりのある空間にしたかったのでモルタル素材はお家のチャームポイントでもあり、温かみのある木の中に無機質な素材を取り入れることで良いバランスが取れていると感じています。 


また、古民家というザ・日本の雰囲気は好きですが和の要素を強く取り入れたいわけではありませんでした。


私は日本の古道具も好きですし、新しいものも好きです。そして綺麗な色が印象的なアメリカ西海岸や北欧の家具や雑貨、食器など海外のものも好きなので、それらが良い塩梅で調和するように古い躯体を「隠しすぎず・残しすぎず」、残したい部分はしっかりとお伝えしました。


そのおかげで以前暮らしていた新築マンションでは自分の中でしっくりこなかったものも、自己満足かもしれませんがこの家に置くとすっと馴染むようになり、インテリアの方向性の幅も広がりました。


細かい部分についてはまた次回のコラムでご紹介したいと思います。


長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!



京都市内の賑やかな街中から離れた坂の上に佇む古民家。窓から見える山々の美しさや鳥のさえずりなど、自然豊かなロケーションがより一層ここでの暮らしを楽しませてくれそうですね。


空間の中に“新しいもの”と“古いもの”がうまく調和されたrinaさんのお家は、古民家の良さを最大限に楽しめる天井や梁の残し方がとっても素敵。残したいポイントを明確にしたからこそ、この光景が実現しました。


DIYをされたことで納得感が生まれ家への愛情を感じられるようになったのはもちろん、「現場の方への感謝の気持ちが持てるようになった。」とおっしゃるrinaさんの言葉にハッとさせられました。家づくりは施主だけでなく、様々な方の力と手を借りて作り上げていくものだということを忘れずにいたいものですね。


「受け継ぎ手」として成長し、可能性を広げた古民家のリノベーション。次回のコラムも楽しみです♪


rinaさん、ありがとうございました!

(編集:megu)

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