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「暮らしのインテリア」ではすてきなお家やインテリア、整理・収納、お掃除を体現されてる方にフォーカスし、普段インスタグラムでは発信しきれない実体験をコラム形式で配信していきます。
注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点もたくさんあると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。
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生活動線はコンパクトに。家族みんなが自然に集まる場所を設ける
今回からコラムがスタートするのは、コンパクトな空間にご夫婦のワークスペースも兼ね備え、家族が自然とリビングに集うようなお家にお住まいの@norisuke_mob(以下、のりすけ)さんです。
初回は家づくりのはじまりからインテリアの取り入れ方ついてもお伺いいたしました。 それではのりすけさん、よろしくお願いします。
はじめに自己紹介
はじめまして、のりすけと申します。路面電車が走る大阪の下町に建てたお家に私とおヨメ、長男(高3)次男(小4)、ねこのあんずさん(♀)の4人+1匹で暮らしています。
家づくりは予算の都合であきらめた部分もありますが、延床97㎡の小さなお家に夫婦のSOHOスペース(自宅でビジネスをするための場所)を確保しながら、 家族が程よい距離感で生活できるよう考えました。
コラムでは私たちの暮らしに対する考えや建築時に工夫したことなど、これからお家を建てる方にとって少しでもヒントになることをお伝えできればいいなと思っています。よろしくお願いいたします。
企画住宅で叶える「生活」と「仕事」を上手く融合させた家づくり
ライフスタイルの変化によって訪れた転機
家を建てる前は3LDKの賃貸物件に10年ほど住んでいました。周辺環境もよく家賃も手頃だったので不満は無かったのですが、長男が大学進学を決めたタイミングで子ども部屋がもう一部屋ほしくなり、 引っ越すか仕事部屋を外に借りるかという話に。
そこで調べるてみると、賃貸でもそれなりに高くなってしまいそう。それならいっそのことお家を購入したらどうだろうとなり、私たちの家づくりがスタートしました。
生活環境やローンの支払いは現状と変えたくなかったので、 土地や建売・中古住宅などこだわらずに以下の条件で探しました。
・同じ学区内であること
・現在の家賃と同じかそれ以下のローンで建てられる
・間取りは2階建ての4LDK
正社員に比べて不安定な個人事業主ということもあり、とにかく予算が重要でしたが予算オーバーばかり。半年くらいモヤモヤとしていた時に、偶然ネットでかなり安い土地を見つけたのです。
前の道路幅が狭く車が入れにくいのが安い理由ということで、車を持つつもりが無かった私たちにはピッタリな土地だと思い、契約に至りました。
土地が決まってかは、いくつか設計事務所や地場の工務店にも見積りをお願いしたのですが、土地代金と合算すると予算オーバーになってしまい、かなり悩みました。
私はデザインや機能性がいいなら少しくらいオーバーしてもいいのではという考えでしたが、おヨメが頑なに拒否するので「それなら企画住宅のゼロキューブが見た目も金額もいい。」となり、取り扱いのある工務店で建ててもらうことに決めました。
今考えると建ててからも色々とお金が必要でしたので、あの時無理をしないで本当に良かったと思います。
家づくりを経験して学んだこと
いざ家を建てることになり、土地に色々と問題がでてきました。やはり安いには安いなりの理由があるもので、不動産屋さんは全く教えてくれず...。売り逃げみたいなこともできてしまうのが怖いところ。
私たちが購入した土地は
・囲繞地である
(いにょうち:他の土地に囲まれて公道に接していない袋地と囲んでいる土地のこと)
・水道管が袋地の住宅と繋がっている
・前の持ち主が袋地の方と通行権を設定していて土地を全て使えない
・一部越境されている部分がある
など問題が山積み。元々土地を目一杯使う気も無かったので大きな問題ではなかったのですが、 それでも使える土地が3坪ほど減ってしまいちょっと損をした気分でした。
上棟までトラブル続きでしたが、工務店が全て無償で対応してくれたので本当に運が良かったなと思います。もし次に家を建てることがあれば、絶対に先に工務店を決めて相談しながら土地の契約をします。
間取りや設備は「賃貸時の生活環境に加えて一部屋欲しい」という要望だけだったので、全て決めるのに一か月もかからず、打ち合わせはスムーズに進んだ記憶があります。設備や建具の色を決めるのも夫婦でとにかく白でお願いしますとしか言ってなかったような...。
色々トラブルはありましたが困った部分は自分が蒔いた種という所がほとんど。それでも希望通りのお家を建てて貰えたので、総合的にともて良かったと思います。
3つのポイントを抑えて
インスタグラムなどを見て色々いいなと思う部分もありましたが、企画住宅なのでなるべくその中で選べるものを採用しました。「こだわらないこと」に一番こだわったかもしれません。
それでもそれなりに小さなこだわりが3つ。
1.アイアンの階段と手摺り
住宅密集地なので採光のために必須だったのですが、暮らしの中でそれ以上に良いところがたくさんありました。
ねこのキャットウォーク替わりになったり、洗濯ものを干したり滑らせたり部屋が広く見えたり。「ご飯だよ~!」の声がよく聞こえるのも良かった点。なにより家族を近くに感じられるところがとても気に入っています。
2.木目シートの建具やウレタン塗装の建材はなるべく避けた
木製ドアや板張りの天井などに憧れがありましたが、 低予算のために無垢材が使えず、ほとんど白のものでお願いしました。
木製シートの建具だと見る度に「無垢が良かったな...。」となりそうなので、そこは避けて良かったなと思います。 天井は一部木製シートを入れていますが、こちらは触れることも無く遠いので気になりません。
3.開放的な間取り
実はバスとトイレ以外の完全個室は我が家にはありません。2階の各部屋も壁の一部が抜けていたり引き戸の仕切りだけになっていたり、あえて完全な個室にならないようにしています。
理由は空調が行き届くようにというのもありますが、なるべくリビングで過ごしてほしいという思いから完全個室になるような間取りは避けました。
見た目や使いやすさというよりは、自分たちの過ごしたい暮らしをイメージして取捨選択したので、この3つのどれか一つでも変わってたらかなり後悔していたと思います。
唯一妥協した無垢ではないフローリング。当時は掃除の不得手なおヨメが予算の都合と掃除のしにくさを理由に無垢床を突っぱねたのですが、 冬場のフローリングの冷たさやねこが足を滑らすこと、傷がつくとどうしようもないところなど実際に暮らしてみると思っていたよりも不満な点が見えてきたのです。
そして今になっておヨメも「無垢が良かった...。」と言い出す始末(苦笑 )私はメンテナンスするのが苦じゃないタイプなので、ここはやっぱり無垢床にこだわればよかったなと思うところでもあります。
どのような暮らしを目指すか
夫婦どちらも家で仕事をしていてリビングスペースにはおヨメの仕事用制作スペースがあるので、それも馴染むような暮らし方ができれば素敵だなと思います。
我が家は床の色も薄め、壁も白いのでどんな雰囲気にも変化できるのが強み。今は綺麗で整ったものよりもゆるい空気感や不揃いで味のあるインテリアに惹かれます。
“〇〇系”みたいなイメージに振り切った家もとてもお洒落で憧れるのですが、夫婦ともになんだか照れ臭いのと飽き性なのもあり、大きな家具はブランド問わずなるべくフラットなデザインのものを購入するように。
お部屋のイメージづくりには観葉植物とインテリア小物を活用し、作家さんのものや海外の工芸品など、家に合いそうなものをネット等で探して収集しています。意外と小物の種類を揃えるだけで統一感があるように見えますし、 飽きたら気軽に変更できるところもお勧めです。
無理のない範囲で仕事をし、気ままに子どもやねこと遊んだり夫婦で会話をしたり出かけたり。社会に縛られることなく自由に生活していくのが理想。お家の雰囲気もそういう感じで見ていただけていると嬉しいです。
現実的には中々難しいこともありますが、 その中でお家のインテリアも縛られることなく好きなものをゆる~く集め、育てていきたいなと思っています。
家づくりのスタートとしてまず最初の難関と言っても過言ではない土地探し。ここでかなりの時間を費やしたという方も多いはず。
実際のりすけさんも設備や間取りの打ち合わせは一ヶ月とスピーディーなのに対し、土地探しには半年かかったと仰っています。そんな中見つけた土地は、生活に車が欠かせない方には少々不便に思える土地であってものりすけさんのライフスタイルにはピッタリなもの。必要な条件を明確にして様々な角度から探すことで運命的な出会いが待っているのかもしれませんね。
そして様々な問題を乗り越えられたのも良い工務店さんとの出会いがあってこそ。工務店探しもやはり長いお付き合いを視野に入れて考えるのが大切だと改めて思いました。
「こだわらないことにこだわる」これって簡単そうでとても難しい!我が家も古い家からの住み替えでしたので、新しくなればなんでもいいと思って臨んだ家づくり。SNSからの情報や新しいものを目の前にするとあれもこれもよく見えてきてしまう...。そんな中でできることとできないことをうまく取捨選択するのが本当に大変な作業だったのを覚えています。
のりすけさんが目指す“BOHOスタイル”を叶える自由で枠に囚われない家づくりとインテリアの取り入れ方がとても参考になりました。次回のコラムも楽しみです♪
のりすけさん、ありがとうございました!
(編集:megu)
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