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「暮らしのインテリア」ではすてきなお家やインテリア、整理・収納、お掃除を体現されてる方にフォーカスし、普段インスタグラムでは発信しきれない実体験をコラム形式で配信していきます。
注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点も沢山あると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。
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コラム執筆者のご紹介
はじめまして、kanaと申します。家族3人でこの住まいに暮らし、もうすぐ3年の月日が経とうとしています。
私がInstagramでおうちアカウントをはじめたのは、年を重ねる中でやってくるライフスタイルによる暮らしの変化やインテリアの好みの変化、住まいの経年変化を記録に残せたらいいなという思いから。
このコラムでは私たちの家づくりのきっかけやこだわり、大変だったことをお伝えしたいと思っています。これから家づくりをはじめようと思っている方や、まさに今家づくり中の方にとって参考になるヒントが一つでもあれば嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
家族が心地よく集い、笑顔溢れる家を目指して
家づくりのタイミングは突然やってくる
マイホームが欲しいと思ったのは、息子を妊娠したことがきっかけ。家族が増えるにあたり、住まいをどうするか考えるようになったのが始まりでした。
以前暮らしていたのは1LDKの賃貸アパート。夫婦共に不動産勤めだったため、もう少し広いアパートに引っ越すのは容易でしたが賃貸の家賃を支払うことに勿体無いという思いが上回り、すぐ家を建てるという方向へ気持ちは向かっていきました。
周りの友人もまだ家を建てておらず、頼る人もあまりいない中でのマイホーム建築。当時20代前半だった私はこんなに早く訪れた夢のマイホームづくりに、何から始めていいのか戸惑いや不安が募るばかり。
お金のことなどの詳細は年上の夫に任せきりで、当時を振り返ってみても夫のサポートがなければ家づくりはできなかったなと実感しています。
私は学生の頃からインテリアが大好きで、インテリアコーディネーターの資格取得を目指したこともあったほど。(結局資格取得は断念しましたが、いつかまた挑戦してみたい魅力的な資格だと思っています)片っ端から好みのおうちの雰囲気の写真を雑誌やSNSで集めていきました。
最初はわからないことだらけの家づくりでしたが、工務店さんによる案内の流れのままに話は進んでいきました。
インスピレーションと流れを重視して
「温かみのある木の家にしたい」という夫婦共通の意見をもとに、木を使った家づくりに強そうな工務店の内見会に足を運び、3社目の内見会の時に夫の直感でその場で契約までする流れに至りました。
土地探しは自分たちですることに。ネットで検索して現場を確認し、不動産の同僚に契約を進めてもらい、スムーズに土地を決めることができました。
私たち夫婦は直感ばかりで家づくりを進めました。もうちょっと慎重に考えた方がよかったかな?と思うこともありましたが、この直感がなければ逆に家づくりは難航していたかもしれません。
だからこそ家づくりには「直感も大切なのだ」と思うようになりました。
家づくりのこだわり
好きな雰囲気だけを追って理想の家を思い浮かべていた私は、いざ間取りを考えるとなるとふんわりとしたものしか思い浮かびませんでしたが、どうしても譲れないポイントがいくつかありました。
1.家事時短ができる動線
2.広いリビングに吹き抜けで明るい空間
3.帰宅後に家族が顔をあわせられるリビング階段
4.お客様玄関と家族玄関の2つの動線
ちょうどその頃が出産予定日あたりで打ち合わせに参加できなかった私はこの4点を伝え、間取りづくりは夫に任せることにしました。
夫がほとんど決めた間取りではありますが、要望にあげた家事動線のイメージがはっきりとしていたのですんなりと決まり、今の住まいの間取りが完成しました。
インテリアのベースを考える
私は仕様の打ち合わせからまた家づくりに加わり、内装の色やデザインなどは任せてもらいました。
こだわったのはベースとなる「木の色」を合わせたこと。床・建具・家具の色をオークで合わせ、家具はなるべく木材が同じになるように造っていただけそうな家具は造作でお願いしました。
造作でお願いしたのは食器棚・ダイニングテーブル・テレビボードです。
木材にも様々な種類があり、木目も板目・柾目と表情が異なります。我が家にはあえてどちらの木目も採用しました。建具や造作家具も同じ材質ですが、色や模様がひとつひとつ違ってどれもお気に入りです。
インテリアのアクセントとしてダイニングとキッチンの天井にはレッドシダーを貼りました。ベースとなる木材を合わせることで、アクセントのレッドシダーが際立って見えるように。
これだけ木材にこだわったのはやっぱり自然素材が好きだから。これから長く暮らす住まいなので、身体にも環境にもやさしい自然のものと一緒に暮らしたいという思いが強くありました。
今のインテリアにも多くの観葉植物を採用し、お庭を3方向設けて植物に囲まれた暮らしができるようにしました。自然がもたらす空気はとても心地が良く、身体が自然を欲しているのだと感じます。
立ちはだかる予算の壁
家が完成するまで大変だったこと、それは予算との兼ね合い。
自然素材の家を建てるべく木にお金を掛けたかった分、その他にあまり費用をかけられませんでした。 自然素材にこだわるとやはり費用がかかります。
どこを追加・減額できるかを夫と何度も話し合いましたが、そこは意見が食い違うことも。当時の私は 「せっかくの家づくりなのだからこだわりたい」という思いが強く、+αの物事ばかり言っては夫を困らせていました。
中庭の外壁をガルバリウム鋼板→塗り壁に変更したのもその一つ。外壁が施工されだした時に急に思い立ち、そう思ったらいてもたってもいられない性格のおかげで変更した点が建築中にもたくさんありました。
もちろんその変更は全て増額。それにより外構工事に費用を充てられず、庭などは全て入居後どうにかしようということに。
今思えばもっと減額できるところはあったし、デザインを追加するよりもっとシンプルな方がインテリアも楽しめてよかったかもしれないと思うことも。
夫からの「本当に必要か?」という問いに耳を傾けてもっと慎重に決めたらよかったと、家を建て終えた私だから言えることが多々あります。
家をもっと好きになるために
家が完成したばかりの頃はたくさんの後悔が募り、マイホームブルーのような感情と日々葛藤していました。何度も「もう一度家づくりをやり直したい」と思いましたが、暮らしが定着してきた今は 「この家で豊かな暮らしのスタイルを送りたい」と思うように。
後悔ポイントの一つは、減額のために「扉をなくしたシューズクローク 」。来客時に収納が丸見えで毎度整えるのにストレスでした。
実際に暮らしていく中で何か対策できるのではとアイデアが浮かび、暖簾をつけてみたところ空間が引き締まり、むしろ私が好きな雰囲気へと変貌したのです。
どうすればカバーできるかと考え工夫することで後悔ポイントを好きになれるなど、日々暮らしの見方を変えることは楽しいものだなあと感じます。
フィーリングとインスピレーションを大切にしたというkanaさんの家づくり。たくさんの決断を短期間で求められる家づくりは決断力が必要ですが、理想を諦めてしまうのはもったいないと思います。だからこそ無理をしてでも妥協しない、自分の思いを出し切れるような家づくりができたらいいなと私は思います。
ご主人の堅実さとkanaさんの持ち前のセンスや情報力、お二人の共通の思いでもある「温かみのある木の家」というコンセプトの基、自然素材にこだわって環境にも体にも優しい家づくりが実現したのですね。
後悔しているからこそより良い暮らしのために仕組みを考えたり工夫したり、暮らしてからもまだまだ家づくりは終わらないもの。変化していく楽しみを感じられる暮らし方がとても素敵でした。
kanaさん、ありがとうございました!
(編集:megu)
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