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注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点も沢山あると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。
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素材と質感でメリハリのある空間と充実の収納スペース
1回目のコラムでも少しお話した我が家の玄関土間について、今回は玄関から勝手口まで続く、長い直線の土間と玄関収納・インテリアについても触れたいと思います。前回お話した部分と重複する部分もありますが、お付き合いいただけたら嬉しいです。
めぐみさんの前回までのコラムはこちら
壁面収納でスッキリと収める
玄関から勝手口まで続く長い土間については、以前他の土地で間取りを考えた際に出てきたプランを基にし、今のスタイルが実現しました。
玄関を開けるとまず右手にはナラ材、左手にはモールテックスでできた壁面が続きます。 アウトドア好きな我が家にとって、キャンプ用具やスノーボードの積み下ろし作業が暮らしの中で必須になる事は初めから分かっていました。
そこで、なるべく無駄のないスペースに沢山の物を置くことができ、且つ出し入れがラクにできる収納のカタチというものを考え、天井から床まで続くシンプルな開き扉の大容量な収納に行き着きました。
扉はナラ材で造作し、幅の大きなスペース1つと(サイズ:幅120×高さ240×奥行き50)、その他に3つの(サイズ:幅90×高さ240×奥行き50)計4カ所設けました。
リビングから一番近いスペースは靴棚として使用しています。天井の高さまでたっぷり収納できるため、家族分の靴は全てこちらに収めています。(厳密に言うと靴はここに収まる分だけに留めるよう心掛けています。)
真ん中の2つの収納部分には、工具やティッシュ、キッチンペーパー等の生活ストック用品や、こどもの水遊び道具や虫かご等の季節物をまとめて収納しています。
玄関に一番近い収納部分には、テントや寝袋等キャンプで使うものを主に収納しています。玄関を開けてすぐの収納なので車への積み降ろしもスムーズです。
全ての棚板が可動になっているので、靴箱には棚板を多めに入れたり、キャンプ用具の収納は板の数を敢えて少なくして広々とした収納にといったように、それぞれ収納するモノに合わせた形にその都度調整できるのも便利な点です。
収納は一度に奥まで見渡せ、手が届きやすく・出し入れしやすいといったことも考慮し、 棚板の奥行きを全て約40センチに統一しました。このサイズ感がとても使いやすいと感じています。
重厚感のあるモールテックスの壁
壁面収納の向かい、玄関ドアから見て左側は裏側にあるキッチンまで続くモールテックスの壁になっています。
初回のコラムでもお話しましたが、我が家の裏には山があり、その景色を大きく・美しく取り込むのをメインに全体の間取りを考え、玄関は収納場所兼・廊下として、敢えて暗めでシンプルに。
長い廊下を抜けたその先には、明るく開放的なリビングに辿り着くという、メリハリとちょっとしたわくわく感も味わえる場所として演出しました。
玄関から入ってすぐの壁の一部分には小さなニッチを設け、季節のモノやその時々に合わせたお花を飾ることでお客様を温かく出迎えたり、家族は家に帰ってきた安心感を実感できるといった、癒しのスペースになっています。
その先にはお手洗いがあります。生活空間と少し離れた場所に配置した事で、プライバシーに配慮した落ち着く場所になったと思います。ドアもモールテックスで統一し、壁面に溶け込む様なデザインにしました。
収納から天井にかけて落ち着いたナラの木目、床の札幌軟石、重厚なモールテックス、それぞれの模様や質感が上手く融合する空間になったと思います。
沢山の表情を併せ持つ・リビング土間
土間には季節によって置くものを変えて季節感を楽しんでいます。
春には五月人形や寄せ植えたち、夏には自転車や虫かご、秋には少しずつ薪を置き始め、冬には薪ストーブ道具とキャンプチェアを。
そして入居前よりこちらにコートラックを置くことは決めていたので、キッチンやダイニングのニュアンスと合わせて、シンプルなアイアンのコートラックを選びました。
雪国なので冬場は嵩張るアウターも多く、水滴が垂れても気にならず乾きやすいなど、土間にコートラックを置くメリットが沢山ありました。床暖が入っているので、冬場は濡れた靴を置いてもすぐ乾くなど、ここに土間がある暮らしの良さを実感しています。
土間には階段下のスペースを有効活用した収納を造りました。ここはスノーボードなどの大きな物をざっくりとしまったり、段ボール等の一時保管場所として使っています。突っ張り棒を使うと冬場は手袋、帽子等の小物を乾かす場としても利用できます。
薪ストーブ置き場としての意味もある土間。 床と同じ札幌軟石を腰壁として貼り、インテリア兼・防火対策としました。
リビングから見ると、それぞれ質感や模様の違う札幌軟石のグレーとモールテックスのグレーが上手く調和を図ってくれています。
冬には薪ストーブの暖かさに包まれながら読書をしたり、来客時には薪ストーブを囲んで談話をしたりと、 季節毎に使い方もインテリアも変化する、便利で面白みのある場所になりました。
多様性を持たせる
土間の一番奥には勝手口を設けました。夏場は畑との行き来やBBQをする際の出入り口に、冬場は薪を取りに行くのにとても便利です。
勝手口側には車を寄せて停車出来るように造ったので、沢山買い物した際や、車内で寝てしまった息子をリビングへ運ぶ等、第二の玄関としても活用しています。
玄関から勝手口まで一直線、土足で家の中を通り抜けられるこの造りは、時にこどもたちが外と中をグルグル走り回って鬼ごっこに使ったりと、室内に居ながら外の空気感も感じられる、いわばウチとソトの境界のようなものに。
家をひとつの使い道だけではなく多様性を持たせた造りにすると、“当初の予定や予想を越えたアイデアや使い方を生み出す”と暮らしていく中で実感しています。
私たち家族にとってはもちろん、人が集まる家を理想としている我が家のスタイルに合った大切なスペースとなった土間は生活にのびしろが生まれる場所なのだと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
木目×石×モールテックスが造り出す落ち着いた雰囲気の廊下の先に広がる、明るく開放的なリビング。玄関を開けた瞬間のワクワクが写真からも伝わってきて、廊下部分を敢えて暗く演出し、その先の空間とのメリハリを持たせたというのにすごく納得感がありました。
玄関から直結でアウトドアグッズがしまえる大容量の壁面収納があったり、勝手口の近くにもスノーボードがそのまま収納できるスペースが合ったりと、住む人のライフスタイルに合わせた収納があるのは本当に便利そうだなと思いました。
季節のうつろいによって表情をかえていく土間は、まさに自然や季節を感じられる家というコンセプトにピッタリですね。
めぐみさん、ありがとうございました♪
(編集:megu)
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