オーク材中心にまとめられたインテリアに、モールテックスの落ち着いた質感が織りなす「シンプルで大人な空間」。ご夫婦で完成させたおうちづくりについて_______n.t.k(natsukoさん)に伺いました。
キッチンの面材や留め加工、床の節に至る細部へのコダワリに加え、図面を何度も何度も書き直した動線について、前編・後編に分けてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
自然と人を呼びたくなる、明るいおうち
natsukoさん
工務店や設計士さんとの出会いですが、実は我が家を建てたのは夫なんです。
個人で経営している小さな設計建築事務所(阪本建設設計事務所)ですが、設計〜大工まで夫が担当していますので、私の要望やフワッとしたイメージも細かく伝えることができました。
当初お互いの方向性は異なっていましたが、そこは夫婦、コミュケーションを重ねる中で擦り合わせをしていきました。最終的にはほぼほぼ私の好みに着地しました。
そんなコダワリの家に住めてとても幸せです。中でも想いの詰まった場所をご紹介したいと思います。
すっきり・シンプルに、そして上質に
ベストなバランスを追求したキッチンづくり
設計中システムキッチンを見て回ったものの、自分のイメージに合うモノがなく、SNSで情報収集をする中で造作の選択肢が出てきました。
そこで、県内で造作キッチンを施工できる会社を探したところ「F-FURNITURE藤岡木工所(@ffurnitureofficial)」さんに出会いました。とても素敵なキッチンを造られていて、すぐに連絡を取り、打ち合わせの中で理想のキッチンを造り上げていきました。
そして留め加工という職人技が、F-FURNITUREさんにお願いする決定打になりました。
文章で説明するのが難しいのですが、キッチン本体と引き出し前板を45度にし、扉の小口とキッチン本体の小口を見えなくすることにより、すっきりとシャープなデザインが実現できます。この、角のシャープさがたまらなく好きです。
また、キッチンとカップボードの面材を揃えたく、自分たちで探して指定しながら造っていただきました。
節のバランスや色味、同じオークでもひとつひとつ表情が違いますから、ネット上で写真を見せてもらいながら場所の指定をしたり、色味が似た感じのものを使って欲しい、などなど結構注文をした記憶があります(笑)
カップボードは夫の造作で、天板はモールテックスです。こちらもこちらも夫と相談しながら、理想の形を追求しました。
取手は華奢な印象の細めの真鍮のモノを採用し、キッチンとカップボード、同じ物を使用して統一感を持たせました。
私たち夫婦とF-FURNITURE藤岡木工さんで追求したキッチンづくり、とても良いモノができて感無量です。
スッキリしたキッチンを保つための工夫
フルフラットなキッチン。そして、煩雑になりがちな水回り。フルタイムで共働きの我が家にとって、「洗う→すぐに拭き上げる」をルーティンにするのは難しいと判断して、ある仕組みを取り入れました。
それは、シンク下に水切り専用のスペースをつくったことです。
食洗機で洗わなかった食器類はもちろん、プラごみに出すために洗ったものから、晩酌したお酒の缶やペットボトルまで。食洗機で洗うもの意外は、シンクの小さめのカゴで一旦水切りをして、キッチン仕事の終わりにシンク下の乾燥スペースに置くだけ!
通気出来る仕組みにして頂き、また珪藻土バスマットを敷くことにより、湿気対策をしています。
このスペースがあるおかげで、すっきりした状態を保てています。
またゴミ箱はキッチン奥に専用のスペースを設けています。全部で7個並んでいて、細かな仕分けも無理なくできるようにしました。
冷蔵庫は丁度このゴミ箱の手前にあり、ダイニングからは見えない位置に設置し、極力生活感を表に出さないような工夫をしています。
IHはTakaの3連横並びを採用
当初のイメージではガスコンロをと考えていましたが、オール電化にするためにIHにしました。
IHにするならカッコイイものを、と色々探した結果「Takaの3連横並びIH」にしました。特徴として、 ベベルドカットと言われるプレートの周りを囲うフレームがありません。このフレームがないため、見た目もすっきり格好よく、お手入れも簡単です。
モールテックスとオーク、真鍮、ステンレスのバランスと、使い勝手含め、かなり満足できるキッチンになりました。
まだ飾り棚とか寂しい感じなので、これから少しずつお気に入りを増やしていけたらなと思います!
陽射しが差し込む「明と暗」のコントラスト
親戚や友達など、人が集まれるおうちにしたかったんです。キッチンの横にダイニングがあって、リビングとゆるくスペース分けされてるおうちも憧れましたが、ダイニングテーブルやソファを壁に寄せれば広い空間になるような間取りにしました。
旧宅が陽当たりが悪く暗かったので、明るい家にしたく、大きな窓と吹き抜けのFIX窓から光が入り、明るく開放的な感じにしました。
加えて、建具やサッシなど、全て白で統一。一階のみになりましたが、ドアの枠を細いものにして出来るだけスマートな印象になるようにしました。
差し込む陽射しと、建具、家具でできる影のコントラストが大好きです。
表情豊かな無垢の床
床は家の中で使用する面積が広く、印象を左右する重要な物だと思い、ちょっと値は張りましたが気に入ったものを採用しました。
ここは夫とも「オークの節あり、幅広」で意見は一致していましたので、サンプルを集め見比べながら決めました。一階は無垢の節ありオーク幅広で、乱尺材です。不揃いの長さがかえって色々な表情を生み出していて、お気に入りです。
生活してみて節ありは汚れや傷が目立たず、これは想定外のメリットでした。無垢の幅広を採用しコストもそれなりでしたので、塗装は夫が担当しました(笑)
一方二階は減額のため塗装済みの複合フローリングで一階と同じオーク材です。二階のフローリングも十分素敵です。
家具・インテリアにも妥協はしたくない!
まずTVボードですが、これも夫の造作です。
キッチン同様、市販のモノを色々見てみたものの、なかなか気に入るモノに出会えず。
とはいえ、リビングの主役の一つ。
ここまで妥協せず造り上げてきたので、TVボードも同様に妥協したくない・・・と思っていたら結果夫がつくることになりました(笑)
キッチンで余った面材を採用し、縁はモールテックスです。ただ、カップボードよりも少し濃いめのグレーにし、より落ち着いた雰囲気にしました。
壁掛けTVも配線は裏側(反対側に脱衣所があります)に持っていき、高さも現場でなんどもシミュレーションしながら決めました。
続いて、ダイニングテーブルも造作です。
旧宅ではダイニングは狭くこども達が場所取りとかでケンカになることが多々あったり、隣に住んでいる義両親と一緒にご飯食べたりが出来るよう、広いダイニングテーブルを希望していました。無垢板も購入し、長さは2500mmありますので、大人が集まってもゆったり座れます。
椅子はリプロダクトです。
予算上とても6脚一度に揃えるのは難しかったので、座り心地を重視してザチェアのリプロダクトにしました。少し大きめの印象ですが、ゆったり座れて長時間座っても疲れにくいです。
またリビングの併設したスタディスペースのチェアはアデペシュのダニスショートアームチェアです。ダイニングのものよりは華奢な印象のものにしました。
最後に、ソファはRE:CENOのNOANAです。
東京店限定のヘリンボーン生地を使っています。ブラウンって名前の色ですが、ブラウンとグレーの中間色でで、ネット購入だったのでどんなんか不安でしたが、実物見て気に入りました。
今年の3月に入居し約半年暮らしています。まだまだ未完成のおうちではありますが、少しずつ自分たちの理想に近づけていけたらいいなと思っています。
後編では図面を何度も書き直した動線設計中心にお話したいと思います。
家づくりって本当コミュケーションだなと感じる時が多いんですよね、ムクリを通じて。目的に向かって意思疎通ができたのは、ご夫婦なら尚更でしょうか。
natsukoさんの希望を叶えたい!なんとなく文章を読ませていただきながら、ご主人様のそんな想いも感じ取ることができて、勝手に幸せのお裾分けをいただいてます(笑)
明るいおうち、はどなたも希望する部分だと思いますが、もう一歩踏み込んで陽射しが織りなす雰囲気まで考えたりできると、季節ごと変わる入射角でも楽しめる要素が増えると思います^^
natsukoさん、ありがとうございました!
specialthanks
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