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「暮らしのインテリア」ではすてきなお家やインテリア・整理・収納・お掃除を体現されてる方にフォーカスし、普段インスタグラムでは発信しきれない実体験をコラム形式で配信していきます。
注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点も沢山あると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。
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コラム執筆者のご紹介
今回からコラムでご協力いただくのは、以前インテリア関係のお仕事をされていた@tn.h.m(以下、mieさん)です。様々なインテリアをご存知のmieさんが建てたおうちとそこに集う家具たち。素敵なこと、間違いなしですよね!
初回はおうちができるまでと、おうちのポイントとなったキッチンについてお話いただいています。それではmieさん、よろしくお願いします。
はじめに自己紹介
はじめまして、mieと申します。
我が家は主人と私、5歳の男の子の3人家族で、2019年5月に完成した家で暮らしています。
以前は10年ほどインテリア関係のお仕事をしており、日本だけではなくヨーロッパにも訪れ、様々なインテリア商材に携わってきました。そのためおのずとインテリアにはこだわりを持っております。
我が家の設計事務所選びとイメージが一目でわかるマップづくり
設計事務所選びで感じたこと
結婚出産を経て、私の父が所有する土地に家を建てる計画が持ち上がったのは、竣工から約4年前。その土地が開発中だったので、漠然とハウスメーカーや工務店、設計事務所を探しておりました。
具体的に土地が使用可能になるめどが立ち、それまでオープンハウス等で訪問していた設計事務所3社に絞り、プランのお願いに行きました。
希望として、こだわりの強い自分たちのやりたいことを吸いあげてくれて、たとえ難しくてもできる方法を考えてくれるような姿勢を評価して選定したいと思っておりました。
3社のうち1社は、我が家の土地が施工範囲外のため乗り気ではなく感じたのと、話をした際にあまりこだわりをもたれると厳しいという様子だったので、プランはお願いしませんでした。
残りの2社にプランを依頼しプレゼンをしてもらいました。
A社の設計士さんは優秀な方でしたが、社長さんには少しこちらの意見が言いづらい印象があり、またプラン自体は良かったのですが、見積もりは総額だけでした。例えば「キッチンはいくらぐらいを想定しているか」などの質問には、あいまいにしか答えてもらえませんでした。
B社の設計士さんは若い方でしたが、その分こちらの意見が言いやすく柔軟に対応してもらえそうな感じがしたのと、インテリアデザイナーさんが雑誌のスタイリングを手がける有名な方でした。プランに対しての見積もりは詳細まで出してあって、私たちがこだわりのある部分はそれを想定した金額で設定していただいたので、最終的にB社へ依頼することになりました。
家づくりで参考にしたものとイメージマップづくり
インテリアのイメージに関しては以前からPinterestで集めていたので、それを参考にデザイナーさんへお伝えしました。その際には、Pinterestで集めたイメージをA3の紙に落とし込んでイメージマップをつくりました。
イメージマップとは図面の周りに写真が貼ってあり、例えばフローリングはこんな感じでキッチンはこんな感じと、イメージが一目でわかるようになっているものです。
間取りや建材、設備についてはインスタグラムで検索し、口コミから情報を収集しました。 情報を精査し、カタログやサンプルを集めたり実際にメーカーを訪問したりしていきました。
任せきりにせず、自分たちで勉強する大切さ
選んだのはおしゃれでかっこいい家を建てる設計事務所でしたが、気になる点もありました。例えば建築材料についてあまり説明がなく、当初の見積もりは柱がホワイトウッドだったり、うちの地域は準防火地域だったので窓はすべて防火窓になっていたりしました。
そういった一つ一つを疑問に思って自分たちで調べて、1番最適な材料は何なのか検討しました。その過程で、柱はホワイトウッドからシロアリに強いと言われているヒノキの集成材になりました。また、延焼ラインにかからない窓は、防火窓のラインナップには無い大開口の窓へと変更しました。
全て任せるのではなく、自分たちで材料の勉強をするのは大事だと感じました。
我が家のポイントとなったキッチン
我が家の1番の特徴は、私とデザイナーさんで考えた造作キッチンではないかと思います。たくさんあるキッチンメーカーや事例の中から選び、考え、実現する過程は決して簡単ではありませんでした。
イメージしていたのはお気に入りのカフェバーのオープンキッチン。隠すのではなく、キッチン自体がインテリアの主役になるようにプランしました。
キッチンの背面は幅5メートル以上あり、ここを全てキッチン収納にしたかったのですが、どうしても間に耐力壁が入ってしまいます。その耐力壁を違和感なくデザインの中へ取り込んだキッチン収納にしたいという希望がありました。
まず私がラフデザインを描きました。そして、デザイナーさんと耐力壁の存在をどうしたらうまく隠せるかを一緒に考え、詳細図面を何度も直しながら、最終的なデザインを作成しました。
キッチン本体は腰壁で隠すのではなく、キッチン本体に一体型のカウンターを直付けするデザインをお願いしました。オープンキッチンにすることで高さを抑え、かつ美しいステンレスが映えるすっきりとしたデザインにしたかったのです。
このキッチンをデザインして作る過程では、たくさんの打ち合わせが必要でした。
キッチン本体については希望のデザインができるメーカーを自分自身で探しました。運良くセミオーダーの対応ができるステンレスキッチンメーカーを見つけだして、私がメーカーに出向きデザインの打ち合わせをして図面を作っていただきました。
出来上がったキッチンの図面に合わせて、カウンターの図面をデザイナーさんにお願いしました。最終的に施工方法に関しては造作家具屋さんや設計事務所、キッチンメーカーさんで検討していただきました。
キッチン収納やキッチンカウンターのデザインにおいて、採用する面材はデザインの重要な要素でもありますが、同時に機能性にも配慮しました。予めキッチンのイメージソースとなるPinterestの画像をデザイナーさんに渡していて、また、フローリングやフロアタイルとの相性も加味し、かつ熱と水に強いメラミン板からセレクトしていただきました。
造作キッチンのデザインと面材が決まり、自分で作っていた3Dパースアプリに落とし込みイメージを確認しました。
長い道のりでしたが最終的にGOを出し、実際に出来上がった時の感動は今でも忘れません。
こうした様々な連携と協力があって、我が家のキッチンはでき上がったのでした。キッチンの詳細につきましては、また次回以降のコラムでもお話できたらと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
インテリアのプロとしてお仕事されていたmieさんの家づくり。知識があるだけに逆に悩んだり、選択肢の多さに迷ったりされた場面もあったのでは、と思いました。また、お仕事でヨーロッパにいらっしゃった際に現地で手に入れた思い出のインテリアグッズなどもあるのかなと想像しています♩
イメージマップは一目で好みやトータルのバランスが伝わっていいなと思いました!自分自身でイメージを再確認したり、イメージのブレがないようにするのにも使えそうですね。
文中の「やりたいことを吸いあげてくれて、たとえ難しくてもできる方法を考えてくれるような姿勢」という言葉に共感しました。
最初から難しいと断られるのと、なんとかしようとした後で断られた場合では結果は同じでも、気持ちが全く違います。やりたいことを吸いあげようとする=寄り添う気持ち、って大切ですね。
おうちのポイントとなったキッチンでは様々な業種の方が連携を取り合いながら、今の形にたどり着かれたのですね。
mieさんのおうちづくりは、やりたいことや理想が明確な分、考える過程では困難な場面もあったのかもしれません。その分、完成した時の喜びや満足感はひとしおだったのではと感じました♩
次回以降のコラムも楽しみです。
mieさん、ありがとうございました!
(編集:kaori)
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