【暮らしのインテリア】古民家の良さを生かした「見せる」モルタルキッチン〜受け継ぎながら暮らすということ(pinor_homeさん)

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注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点もたくさんあると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。


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工夫とこだわりが詰まった土間続きの空間


執筆者:@pinor_home(rina)さん


古いものを受け継ぎながら自分たちの理想の暮らしを実現するために行ったリノベーション。


今回は、家づくりの中でも特にこだわった場所、「キッチン」についてお話します。


rinaさんの前回のコラムはこちら


キッチンづくりへの思い


家づくり当初は対面キッチンか二型キッチンにしたいと考えていましたが、予算を削るために最初は頭になかった壁付けキッチンに注目しました。


壁付キッチンについてたくさん調べていく中で、私が好きな海外の可愛いキッチンは壁付けが多いことや、この家の特徴である土間続きの空間を生かし「おくどさん」(京町家の台所。京都では古くからかまどに神様が宿ると言われています。)としての古民家の雰囲気を壊さないこと、その両方がリンクするのではないかと思えたときにワクワクしたのを覚えています。 


素材についても悩んだポイントの一つ。壁付けは対面のように手元を隠すことはできないので、家具のように空間に馴染んで「見せるキッチン」にすることを念頭に考えました。


当初はオールステンレスのシステムキッチンも考えていましたが予算が合わず、見せるキッチンとして採用するにはお手入れも大変そうという理由で諦めたのです。


現在のデザインに至った理由は、モルタルと木を組み合わせたキッチンにも憧れていたことや、施工をお願いしたリノベーション会社が営むカフェでモルタルカウンターのキッチンを採用されていて、経年変化や使い勝手の良さを知っていたから。


前回のコラムでもお話した通り、家具製作も得意とされる会社なので私たちの予算に合わせて造作していただくこととなりました。


L字の壁付けキッチンのメリット


実際に出来上がったパースでは、通常の壁付けではなくL字となっていた案には感動しました!このL字部分があるのとないのとでは使い勝手が大違いなのです。 


L字型キッチンのメリットは


◯ゴミ箱を隠しつつ、置くスペースを確保できる

◯お料理の作業スペースと洗い物スペースを分けられる

◯夫婦でキッチンに立っても2箇所に分かれて作業できる


少し幅を広げて角を作るだけで、こんなにも可能性が広がったことが嬉しいポイントでした。


将来的にこのL字カウンターの右側部分にはハイチェアやスツールを置いて、カフェのようなカウンターとしても機能できるようにしたいと思っています。


モルタルキッチンのメリットとデメリット


実際に使ってみて感じたモルタルキッチンのメリットはたくさん。


見た目がおしゃれなだけではなく、熱々のものを置いても耐久性があって跡もつきませんし、今のところシミができたりもしていません。


DIYでクリア塗装をしているということもありますが、水滴も汚れもあまり目立たないので、普段あまり神経質にならずにお掃除ができるのが自分にとっては嬉しいポイントでした。


逆にデメリットが思いつかないのですが、一般的に言われているのは“クラック(ひび割れ)”でしょうか。


工務店さんからは「クラックは経年変化でできるもの。」と聞いていたものの、今回改めて探してみていくつかあることに気づいたくらいで私は全く気になっていません。


お気に入りを取り入れて


私がキッチンでこだわった部分として特にお気に入りなのが、施主支給で取り付けていただいた真鍮の棚受けや取手です。


経年変化を楽しめる素材や古民家に馴染むものを取り入れたかったことや、できるだけブラックを使う面積は少なくして軽やかで優しい印象にしたかったので、色馴染みの良い真鍮素材で華奢なものを選びました。


棚受けはアーチ型になっていて、留め具が目立たずデザイン性があるのに軽やかで大変気に入っています。


取手もできるだけ目立たないものを探しました。


よく見ると八角形のデザインになっていて、小さくても凹凸があることでつかみやすく使い勝手も良いんです。そして“八角形”というのは縁起の良さそうなところもお気に入り。


飾ることを楽しむ


私が参考にした海外のキッチンや料理家さんのキッチンには厚みのある棚板を採用されていることが多く、中でも有元葉子さんのご自宅の棚板は重厚感と存在感があるのに女性らしく洗練されているところがとても素敵で参考にさせていただきました。


棚板の厚みは3.5cm。存在感を持たせつつ、先にもお話した通りアーチ型の華奢な棚受けを採用して女性らしさをイメージしました。


壁の色やモルタルの無機質な素材を中和させるように、棚板に飾るものは集めている北欧ヴィンテージのカップを中心に季節に応じて可愛らしい物も飾るようにしています。 


夏はターコイズカラーの花器やカップをアクセントにしたり、現在は秋冬仕様に温かみのある素材の小物を取り入れたり。


古いものや新しいもの、どれも思い入れのあるものばかりで飾り棚の少ない我が家にとっては家の顔のような存在です。


モルタル部分には10cm幅の立ち上がりを作ってもらい、愛用しているお気に入りの道具などを並べて飾るように楽しんでいます。 


こうして「見せるキッチン」として飾ることを楽しみながら、実用的かつ可愛いキッチンインテリアを目指して日々のモチベーションを上げるようにしています。


便利な動線と収納


キッチンでの作業をイメージするにあたり、欠かせないのが便利な動線と収納の確保。ダイニングテーブルからの片付けの動線、キッチンからの冷蔵庫への動線など極力短く済ませられるように設計してもらいました。


絶対に活用したいと思っていた食洗機は、ダイニングからワンアクションで片付けができて家事がとても楽になりました。


“収納が少ない”というのが壁付けキッチンのデメリットですが、我が家はキッチンのすぐ隣に大容量のパントリーを設けてキッチンの引き出しには使用頻度の高いものだけを収納し、それ以外はパントリーに収納しているのでキッチン周辺がごちゃつくことがありません。


また冷蔵庫や電子レンジなどの家電を隠して収納できるので生活感を無くすことができました。


ダークトーンな空間の中に真っ白な箱があるというのは、私にとってアクセントウォールのように飾りを楽しめる壁でもあり、これからDIYでどんどんアレンジして収納を楽しみたい場所でもあります。


こうして「見せるキッチン」としてゆとりを持ちつつキッチンインテリアを楽しめているのは、計算された収納のお陰だと感じています。


これからも現代の「おくどさん」として、生活に合わせて心地よく変化させていきたいと思います。 最後までお読みいただきありがとうございました。



古民家の土間や台所と聞いて私がパッと思い浮かべたのが“かまど”のある風景。


そんな「おくどさん」の雰囲気を守りつつ、海外のエッセンスも取り入れたrinaさんのキッチンは、モルタルの無骨で無機質な雰囲気に真鍮や木の柔らかな女性らしい雰囲気をプラスすることで温かみのある古民家のテイストを全く邪魔せずにスッと馴染んでいるのが凄いところ。


古い家にどうしても多いのが収納や動線の問題ですが、rinaさんのキッチンは移動距離も最短、大容量のパントリーも備わっていて全く不便さを感じさせません。理想の暮らしが実現するリノベーションの自由度の高さに驚きました。


“家の顔”としてインテリアも楽しみつつ、実用性もバッチリなキッチン。まだまだ進化していきそうで今後が楽しみですね〜♪


rinaさん、ありがとうございました!

(編集:megu)


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