【暮らしのインテリア】土地条件から考えた「間取り」。削ぎ落とした4つの希望でつくるリビングやキッチン〜小さく住まう楽しさを感じる、建築家の自邸(mattam_interiorさん)

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外っぽさを感じられる家。ゆったり寛げるリビングと、隅っこにあるキッチン


執筆者:tamaco(@mattam_interior) さん


初回のコラムでは、建築の道に進んだきっかけや土地探し、自邸を建てるまでの経緯についてのお話をしました。今回は間取りについてどのように考えたのかをお話したいと思います。


tamacoさんの前回までのコラムはこちら


土地の条件から考える間取りとは


まちなかに住みたいために、住宅が密集した狭小地を選んだ我が家。間取りを考えるという面では、選んだ土地の条件はいいものではありませんでした。


どんな家でも間取りを考える際には、土地の条件からまずひも解く必要があります。大きさ、土地の形状、方角、周辺の環境(隣にビルが建ってる、景観が良い等)。


うちの場合は土地が狭くて、周辺は住宅が密集しているのでプライバシーが保ちにくく、景観は絶望的。


大切にしたのはそんな立地の小さな家でも居心地よく暮らせるように、窮屈さを感じないように間取りをつくることでした。


引いて引いて、必要な暮らしに


限りあるスペースの中で広く感じられるようにするため、設計に入る前の段階から要望は詰め込みすぎないように片手でおさまるほどに絞り込みました。


やりたいことを全部詰め込んだ家というよりは、引いて引いて自分たちの暮らしに本当に必要なものだけが残っている家になったと思っています。


我が家の要望は以下の通りでした。


1.仕切りは極力なくす


1Fはワンルームにして仕切りは極力なくした空間にしたいなと思いながら間取りを考えて、大きな四角の箱の中に小さな四角の箱がある、シンプルな間取りにたどり着きました。


仕切りが少ないので視線が遠くに抜けて、実際の帖数より広がりを感じられるようにしています。 あると便利な階段下収納も部屋の広がり方がかなり違って見えてくる位置にあったため、つくりませんでした。


2.外っぽい空間を家の内部につくる 


リビングに大きな窓があって外の緑が見える暮らしに憧れはありましたが、土地の広さに余裕もなく周辺環境的にもプライバシーが保てないため、採用できませんでした。


そのかわりに、外っぽい空間を家の内部につくろうと考えました。 


リビング横の階段があるスペースは縦にぬける空間をつくり、トップライトや高い位置に大きな窓を設け、上から光が降り注ぐように。


床は土間を採用し、観葉植物などを置いて半屋外っぽくしています。


外にお庭はつくれませんでしたが、この空間のおかげで結果的にはプライバシーを保ちながらも家の中に開放的な空間を取り込むことができたと思っています。


3.面で考える 


自由に飾れる大きな壁面や本棚が欲しいという思いがあって、絞り込んだ要望の中に生き残っていました。


賃貸で暮らしている時はインテリアショップや雑貨屋さんでビビッとくるモノと出会っても、飾るところがないばっかりに諦めることが多かったので、新しい家には飾りまくりたいという想いが強かったのです。


私は一つの面に「窓・棚・扉」等、いろんな要素が詰め込まれるより、一つの要素だけを大胆に取り入れるほうがシンプルで印象的な空間になると思っています。


我が家の場合は白い壁だけがある面、大きな本棚で埋め尽くされた面、大きな窓がある開放的な面、キッチンがある面、といったように大きな面がキレイに見えるよう意識してつくっています。


白い壁だけがある面を意図的につくって余白を取り入れたり、本棚もちょっとだけ作るのではなく一面を埋め尽くすように設計したり。


面を極力シンプルにつくり、間取り自体が散らからないように気を付けました。


4.土間の壁付キッチン


対面キッチンが主流ですが、うちでは壁付を採用しました。


キッチンは大きな設備なので、我が家のように小さな家の限りあるスペースの中では、対面キッチンにすると空間全体が狭く感じてしまうことがあります。 


個人的にLDKの主役はゆったりと寛げるリビングであってほしいので、キッチンはむぎゅっと隅っこに追いやりました(笑)


そんな感じで我が家では優先順位が低めなキッチンでやりたかったことが一つだけあって、床を玄関と同じ土間にしてみたかったのです。


土間の上に防塵塗装をしているため、実際に床の掃除も手入れしやすくなって良かったと実感しています。ただ寒がりな方や土間のひび割れが気になる方にはお勧めできないかもしれません。


さらに玄関からまっすぐ行った位置にキッチンがあるため、買い物帰りの食材の片づけやゴミ出しが楽ちんになりました。


壁付キッチンは壁面を利用してフックを取付けられるので、フライパン等を引っ掛けて収納できるのも良かった点だと思っています。


間取りについては以上です。


我が家のような狭小地での家づくりを検討されている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。


次回のコラムでは、インテリアの部分に触れていきたいと思っております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。



tamacoさんのお話、はじめて聞く考え方もあって新鮮に感じると同時に、すんなりと納得してしまいました。


初回のコラムでお話いただいた土地の希望条件も少なく思ったのですが、間取りへの希望条件も少ないですよね。ご自分たちがどうしたいかが明確になっているため、それに繋がっているように思いました。


外っぽい空間を家の内部につくるというのはアイデアですね。景観が望めなくても安らぎや広がりを得られるのは嬉しいですし、特に今の時代大きいですよね。


壁面に一つの要素だけを大胆に取り入れる「面で考える」。考えてもみなかった方法で、我が家を見回しても面で考えた場所が一つもなく笑ってしまいました。


だから良くないということではないと思うのですが、その考え方を知っていたらどんな部屋になっただろうと、またま妄想がはじまってしまいました(笑)


tamacoさん、ありがとうございました♪

(編集:kaori)


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