【暮らしのインテリア】5つの必須条件を優先した土地探し〜家と庭が繋がる高台の平屋(tttm_homeさん)

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苦悩の日々があってこそ叶った理想の暮らし


執筆者:tttm_home(@tttm_home)さん


こんにちは、tttm_homeと申します。2022年2月に建てた新居に夫婦二人で暮らしています。


初回のコラムでは「家と庭が繋がる高台の平屋」をコンセプトに、私たち夫婦の家づくりに対する思いや、外せなかった条件についてお話しました。


第二回目は「土地探しについて」。家づくりの中で一番難航したといっても過言ではない、今の土地が見つかるまでの苦悩の日々についてお話します。


tttm_homeさんの前回までのコラムはこちら


手探りで始めた家づくり


私たちの家づくりは、夫婦それぞれがマイホームに求める希望やわがままをたくさんリストアップして二人の理想の暮らしについてしっかり話し合ったのちに、工務店探しと並行して土地探しを進めることになりました。


工務店は住宅展示場やモデルハウスに行って探すんだろうなと、大体の流れはイメージできていたものの、土地探しについては何の知識もなく一体何から始めればいいのかわからない状態。


ネットやインスタグラムで【土地探し・方法・エリア名】などで検索しまくり、どうやら土地探しには「ハウスメーカーや工務店に探してもらいつつ一緒に探す」か「自力で探す」という2つの方法があることがわかりました。


前者の場合は、そのハウスメーカーが建てられるエリアや条件の土地を探して提案してくれ、購入手続きも全て任せられるので大変有難く、後者は一から土地を探して購入の手続きや価格交渉なども全て自分たちでやる必要があります。


この頃いくつかモデルハウスを見学した中で、好みの工務店と頼もしいプランナーさんに出会い「絶対にここで家を建てたい!」と心が決まって大喜び。


しかし「弊社でご希望のエリアで施工することは可能ですが、そのエリアの土地情報を持っておらず、土地をご紹介することは難しいんです。」とのひと言。


正直めちゃくちゃショックで不安で、頭の中で漫画みたいな「ガーーーン」という音が聞こえましたが、土地の探し方や選ぶ基準など親切に相談に乗ってもらえたので、非常に心強かったのを覚えています。


何を優先するか


まずは住みたいエリアの土地を扱う不動産屋さんに伺うところから本格的な土地探しがスタート。そこで自分たちの希望を伝えていくつか土地を見せてもらいましたが、どれもピンときませんでした。


私たちが土地に求めた必須条件は以下の5つ


1.予算内で平屋の建てられる60坪以上の土地

2.防災ハザードマップをクリアできる

3.前面道路が交通量の多い道ではない

4.お庭側に隣家がない

5.夫婦お互いの実家に1〜2時間圏内の立地


家づくり当初より平屋を希望していたので、ある程度広さのある土地であることは欠かせません。


そして前回のコラムでも触れましたが、ハザードマップに該当する地域に住んだ経験から安心できる土地で暮らしたいという思いが強くありました。地震なら家の性能でカバーできますが、津波や水害、土砂崩れはどうしようもないことから条件をクリアできるというのも必須でした。


前面道路に関しては、出入りの時に他の車に待ってもらったりするのも、知り合いに「昨日は車無かったけど出かけてたの?」などと干渉されるのは嫌だったから。


そして隣地や歩く人の視線がリビングに入るのは避けたいし、庭を近くに感じられてカーテンを閉めずに生活したいという希望もあり、プライベートな空間を確保できることを重要視しました。


さらには両親に何かあった時にすぐ駆けつけられる距離にいたいという思いも。


逆に優先順位が高くなかったのは、夫の通勤時間。現状車で20分程度でしたが、理想の土地に住めるのなら片道1時間かかっても妥協できました。


スーパーやコンビニも車で10分以内くらいにあれば気になりませんでしたし、駅近に関しては、夫婦共々田舎育ちだったので遠いのは当たり前、どうでも良かったのです(笑 )


難航した理想の土地探し


「絶対に叶えたいこと」と「妥協できること」を夫婦でしっかり話し合っていたので、理想の土地がすんなり見つかるかもしれないとどこか楽天的に考えていましたが、現実はそんなにうまくいかず、私たちの土地探しは難航しました。


いつまでこの土地探しが続くのかも不安だし、ある程度の妥協は必要かもしれないという空気感になってきた頃「もうこれ以上の土地は無い!」と、キープしようとした景色も立地も理想的な土地が2つありました。


ひとつはよくよく調べてみるとハザードマップの水害浸水想定エリアにギリギリ入っている土地。「長く住む家を建てるのだから大雨とか台風の度に不安になるなら意味ないよね。」と、泣く泣く諦めました。


もうひとつは土地の用途が宅地ではないので電気・ガス・水道が整っておらず、建物以外の部分でかなり予算がかかるということが分かり、こちらも諦めることに。


もちろん私たちの求める条件が難しいことも理解していたつもりですが、いくつも土地を見てはがっかりして、また次もしっくりこずの繰り返し。今思えば、この段階で妻の心はポッキリ折れていました(笑 )


土地を探せば探すほど「100点満点の土地は見つからないよ。」とか「土地は足が速いから70点あれば決めるべし。」などという言葉が頭の中をぐるぐる巡り、何が正解なのかどんどんわからなくなっていきました。


自分たちの理想の暮らしができる土地なんて見つかるんだろうか、こんな土地見つからないんじゃないだろうかと、何度も心が折れて妻と喧嘩になったことも。


それでも諦めずに探し、ついにここなら良いのではと思える土地が見つかったのです。妻に見せると「まぁ、ありかも。」と薄い反応で、あまり期待せずに見学に行くことに。


到着するとそこは雑草が生い茂った荒れ放題の土地。少し驚きはしましたが、高台の住宅地の端っこにあり、裏側は山になっていて他の家がなく、スーパーや学校も近いという好立地。


交通量も多くなく、電気・都市ガス・上下水道が通っておりハザードマップもクリア。ただ一点、夫の通勤時間が1時間15分くらいになってしまうことを除けば、これだけの好条件な土地はないのではないかと思うほど。


しかしすぐには決められない理由がありました。それはここがかなりの、いや、かーなーりーの変形地であるということ(笑)


南北にめちゃくちゃ細長く、三角形というか飛行機の翼の断面図みたいなカタチで高低差もあり、どうやらこのあたりの住宅地ができてから約40年ほどまだ一度も家が建てられたことがない土地だということが判明し、どうりで草が生え放題なわけだと納得しました。


夫婦の思いをカタチにできる場所


この土地情報を握りしめて工務店の営業さんとプランナーさんのところへ相談に行き、インフラが整っているので追加費用が抑えられること、一方で土地に高低差があり、造成工事をするための費用が必要だということも分かりました。


そして、プランナーさんに沢山伝えていた理想の間取りや暮らしが、工夫次第でおおよそ叶えられそうなことも分かり、すぐにこの土地の購入を決心しました。


自分たちで不動産屋さんとやり取りしている間、妻はこの間に他の人に先に購入されてしまったらどうしようと不安が爆発していましたが、なんとか無事購入に至りました。


正直、造成工事の費用を含めると土地の予算は大きくオーバーしてしまいましたが「これ以上に良い土地は絶対に無い!」とあの時決断して正解だったと思います。


今となっては土地探しの日々は良い思い出ですが、当時は涙あり笑いなしの地獄の日々でした(笑)次回コラムでは、土地探しほどではなかったけれど、これまた紆余曲折あった工務店探しについてお話したいと思います。



家を建てると決めた後、どこで建てるか・どこに建てるかは重要な問題。すんなり決まる方もいらっしゃれば苦悩の日々を送る方も。それでも諦めなかった家づくりへの情熱があったからこそ今の暮らしが叶うのだなと、今回のコラムを拝見し改めて実感しました。


tttm_homeさんの「かーなーりーの変形地」だとおっしゃる言い回しにクスッとしつつ、そんな変形地を生かす設計、暮らしのアイデアの素晴らしさが流石だなと思いました。次回、工務店さんとの出会いについてのエピソードも楽しみです!


tttm_homeさん、ありがとうございました!

(編集:megu)


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