【暮らしのインテリア】時間をかけたから辿り着けた、満足度の高い追加リフォームとは~住みながら完成させる未完成の家(sachi.no_sukeさん)

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注文住宅、マンション、アパートなどそれぞれ暮らしの中にインテリアがあり、背景には共感する点も沢山あると思います。そんな素敵な暮らしをお届けしていきます。


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「家族と向き合い、自分と向き合う」家づくりの魅力


執筆者:sachi(@sachi.no_suke)さん


前回のコラムでは、和室とトイレについてお話しさせていただきました。今回は、部分リノベーションから約2年後に行った追加リフォームについてお話させていただきたいと思います。


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変えたくてたまらなかった建具とタイル


部分リノベーション時に手を付けなかった箇所、それが建具でした。いや、本当は変えたくてたまらなかったのですが…。


「建具も新しくしようと思うねん」と母にふと言った時に返ってきた、「もったいない!」という言葉。その時、私は「確かにもったいないんやけどな、建具を変えないとリノベーションする意味がない気がするねん」とまで言いました。


でも、母の理解を得ようとすればするほど、私のなかで「本当にそうだろうか」「今、“完成”させるのが本当に大事だろうか」と疑問がわいてきました。そこで、夫にも相談し、「しばらく様子を見よう」となったのです。 


またこの様子見には、私の中でキッチンのコンロ周りの壁をどうするかも含まれていました。


リノベーションをするならタイル貼りにしたい!と考えていましたが、当時住んでいたアパートの台所がタイル貼りでとても汚れていて…。手入れの面で心配があったので、費用をかけてタイル貼りにする価値があるだろうかという迷いがありました。


だから、ひとまずキッチンパネルにして、じっくり考えることにしたのでした。 


大正解だった様子見


結果的に、様子見の期間を設けたのは、わが家にとって大正解でした。

建具については、以下の点がわかりました。


・キッチンと洗面の間にある引き戸は、子どもたちが手足の指を挟んでケガをする

・風が強い日にベランダ側の窓を開けた状態で玄関ドアを開けると、リビングドアが勢いよく閉まってしまう


もし部分リノベーション時に手を付けていたら、引き戸を撤去するという選択肢はなく、オーク材で造作することになっていたはずです。


ちなみに、この追加リフォームをするに至ったきっかけも、強風によってリビングドアが壊れてしまったことでした。修理で済ませようとしていた私に、「リビングのドア変えたかったんちゃうん?」と夫が声をかけてくれたのでした。この夫の言葉は結婚後言われて嬉しかった言葉第1位です(笑)


キッチンのタイル貼りについては、本やインスタグラムで情報収集をしたりタイルのサンプルを取り寄せたりして、本当にやりたいかどうか考え続けていました。そして、「やっぱりタイルがいい!お金をかける価値がある!」と、この2年間のうちに迷いがなくなっていました。 


打ち合わせで伝えた具体的な内容


施工会社であるシンプルハウスさんとの打ち合わせが始まり、その時に伝えた内容は以下の通りです。


◯リビングのドア


・リビングで統一しているオーク材で造作したい

・念のため、強化ガラスを使いたい

・ドアノブは、デッドストックの真鍮のものにしたい → つむぎ商会さんで購入し施主支給

・強風でバタンッと閉まらないようにしたい → 玄関ドアなどで使われているドアクローザを提案していただく

※ドアクローザ:ドアを自動的に閉じるもので、油圧によりゆっくり閉じる 


◯キッチンと洗面所の間の引き戸


・引き戸は撤去して、開口部だけにしたい

・布で仕切る予定のため、高さを低くしたい(お風呂のドアの高さと揃えてほしい)


◯トイレのドア


・費用を抑えて造作したい

・ペイント&昔から使われているドアノブにしたい


◯キッチンのタイル


・キッチンコンロ周りのタイルは、正方形のものを使いたい →リクシルの150mm角のホワイト

(ちなみに、部分リノベーション時にイメージしていたタイルとは色も形も違いました)

2年間暮らしながら考え、十分に準備ができたおかげで、打ち合わせはとてもスムーズに進みました。


諦めかけていた「枠」の色


追加リフォームから新しいプランナーさんに担当していただき、それをきっかけに新たな道が開けました!大袈裟ですが…、飛び上がりたくなるくらい喜んだこと!それは、窓枠や建具の枠部分に残っていたチーク材色の木目調シートの変更でした。


前回の打ち合わせ中から、オークで揃えた空間にチーク色が残っているのがずっと気になっていました。でも、窓枠を変えるなんて大がかりな工事になるし、予算も足りないし…と諦めかけていた私に、「気になっているのは素材ですか?色ですか?」と声をかけてくださったのです。


色ですと伝えたら、壁紙に合わせた色のシートに張り替えられると!実は、この追加リフォームで一番気に入っている部分といっても過言ではありません。


未完成の家の醍醐味〜これからのわが家


時期を分けて工事をすると、『現場養生費』や『解体処分費』などの費用がその都度かかってしまいます。それでも、私は「いったん諦める」という選択をしてよかったと思っています。


なぜなら、タイトなスケジュールの中、疲弊した状態で決めるのではなく、暮らしながらふと「どんな◯◯にしよう」と思いを巡らせて決めた今回のリフォーム内容は、どれも全部満足度が高いからです。


当時(いや今もですが…)育児で疲れていた私にとって、こんな時間が最高の息抜きにもなっていました。そして、これこそが、“未完成の家”の一番の醍醐味のような気がしています。 


こうして、部分リノベーション&追加リフォームで、わが家の家づくりが半分終わりました。


残り半分については、「性別の違うきょうだいの子ども部屋ってどうすればいいかなぁ」、「ファミリークローゼットをつくりたいなぁ」、「もっとストレスなく使える玄関にできたらいいなぁ」と、日々考えています。先立つものがないので、実現できるかどうかは置いておいて…ですが(笑)


私は、家づくりを考えることは家族と向き合うことであり、そして自分と向き合うことだなぁと感じています。そして、こんなに悩ましくも幸せな経験を、1回で終わらせなくてよかったなぁとも。住みながら完成に近づける“未完成の家”、とても楽しいです。


拙い内容でしたが、これからリノベーションを考えていらしゃる方にとって、何か参考になれば嬉しいです。計7回にわたって読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。   



いつも思うのですが、sachiさんのコラムは物語を読んでいるような気持ちになります。冒頭のお母様とのやり取りやご主人のナイスな言葉に、たちまち引き込まれてしまいました。そして気づくと自分を重ねて、sachiさんを応援しています(笑)


「枠」の色にこだわった気持ちにも、大掛かりな工事になるならやめておこうかなと思ってしまった気持ちにも共感しました。


私事ですが、今プチリフォームを計画していて建具とタイルで迷っていて、長らく様子見しています。それもあって、追加リフォームの満足感のある着地に、とても嬉しくなりました!待つ時間は無駄じゃないし、待つ時間に意味があると思えそうです。


sachiさんの「未完成の家」の楽しみはまだまだ続いていきますが、ムクリでのコラム連載は一旦これで終了となります。連載を通じて、家づくり、家族、自分と真剣に向き合い、そして楽しむ姿勢を教えていただきました。

sachiさん、ありがとうございました♩

(編集部:kaori)


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