【暮らしのインテリア】シンプルだけど目を惹く、四角い箱を組み合わせたような外観〜無骨さの中に温かみを感じられる家(y.u.r.i.2.5さん)

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風合いのある塗り壁と杉板張りの外観に植栽が映えて


執筆者:yuri(y.u.r.i.2.5)さん


こんにちは、yuriです。


前回のコラムでは、暮らしの中心になっているキッチンについてご紹介いたしました。今回は外観・玄関まわりについてお話させていただきます。どうぞよろしくお願いします。


yuriさんのコラムはこちらよりご覧いただけます。


我が家の外観のテーマと希望


外観については初回のコラムでも少し触れたように、テーマは“シンプルで四角いオシャレな家”でした。


家づくりをスタートするにあたって、外観はまず気になるところですし一番重要だと感じていました。いろんなテイストがありますが、私たちが目指したのはシンプルモダンなおうちです。


外観についての希望は以下の2点でした。


◯四角い箱のような形

◯シンプルだけど、どこか目を惹くデザイン


四角は四角でもただ真四角の外観ではなく、どこかインパクトのあるデザインが欲しかったのです。


これを踏まえて設計士さんが提案してくださったプランは、私たち夫婦の希望を見事に叶えてくれるものでした。いくつかの四角を組み合わせた形で、特に正面から見た時の玄関まわりのデザインがすごく印象的でいいなと感じました。


黒一色の塗り壁だけだと少しクール過ぎたので、自然素材=木を使ってあたたかみをプラス。黒塗り壁×杉板張りで、まさに“シンプルだけど、どこか目を惹くデザイン”にしてもらいました。


見る度に惚れ惚れしてしまう外壁素材


外壁は色々な施工例を見る中で美しさに惚れ、絶対塗り壁にしたいと考えていました。 使用したのは、ブライトンのコットンウォールです。


コットンウォールは天然アクリル100%を原料とし、通気性が良くひび割れにも強いという特徴があります。また揮発性有機溶剤を一切含まないので、環境にも人にも優しい素材です。


仕上げパターンはトラバーチン、色は少しだけグレーがかった黒に近いN-25に。当初は薄いグレーか黒かで迷いましたが、経年変化で多少色褪せることを考え最終的に黒に近い色を選びました。


左官職人さんが全て手作業で作り出している塗り壁は、他のどこにもない唯一無二のもので独特の風合いで温かみがあり、継ぎ目のないとても美しい仕上がりです。


完成して2年が経ちましたが、いまだにこの塗り壁を見る度に美しいなぁと惚れ惚れし、採用して良かったと思っています。 


玄関まわりと軒天には無垢の杉板を張りました。塗装はリボス自然塗料のチェスナット色に。


玄関左側の壁はそのまま和室内部へと繋がるデザイン。その奥のガラスにはミラーフィルムを貼っていて、日中は和室に光が入りミラーにしたことで奥行きも生まれました。 


玄関まわりの採用設備


玄関ドアは出来るだけシンプルで黒いものを探していて、デザインがドンピシャだったLIXILのマットブラックに。


外灯、表札、インターホン、ポストは全て縦一列に配置しました。表札やポストなどは門柱を建てるか迷いましたが、せっかくの外観をこのまま崩したくなかったので、玄関ドアの横にしました。 


色合いは外灯とポストは黒で、表札とインターホンカバーは真鍮で合わせて。形は玄関ドアも含め全てカクカクの四角で統一しています。


真鍮のインターホンカバーは、トイレのペンダントライトと同じdijさんのもので、オーダーで作っていただきました。当初はネットで真鍮製のインターホンカバーを探していましたが、なかなか良い物に出会えず、お願いしたところ快く受けて下さいました。


同じ真鍮でも表札の真鍮とはまた違った風合いや色味で、そこもすごく気に入ってます。2年経過し、真鍮の経年変化も出てきました。これから先どんな風に変化していくのかも楽しみの一つです♪


玄関まわりで採用したものは以下の通りです。


◯玄関ドア:LIXIL M93 マットブラック レバーハンドル

◯外灯 : オーデリック OG 254 384

◯表札 : FUTAGAMI

◯インターホンカバー : dij @dij_product(インターホン本体:Panasonic)

◯ポスト : 三協アルミ SWE型


あえて窓を少なくして塗り壁をメインに


正面から外観を見るとこちら面の窓は2階の小さな窓のみで、あえて窓を少なくしました。


1階の向かって右側にはトイレやお風呂があります。風や光を通すため窓をつけるのが一般的だと思いますが、我が家の場合はたくさん窓をつけてしまうとシンプルな塗り壁の外観が際立たなくなります。


窓がなくても換気システムがしっかりついてますし、防犯の面からも安全だと思いました。


塗り壁を彩る植栽の重要性


玄関まわりの外構にはフェンスやブロック塀はありません。正面は一面塗り壁で、窓もないため特に隠す必要がないからです。


その代わりに植栽をメインにしました。後ろの塗り壁をキャンパスに見立て、植栽を主役に。黒いシンプルな外観に植栽があると、より素敵さが増す気がします。 


一番大きなシンボルツリーは絶対植えたかったアオダモに。 高さが4メートル程あり、葉数が比較的少なく、繊細な枝が軽やかで圧迫感がないため背後の黒い外壁にとても映えます。


春から夏は花が咲いて葉は青々として、秋には紅葉し冬は枝だけになった姿でさえも美しく、どの季節も綺麗です。落葉樹なので秋は落ち葉の掃除が大変ですが、それでも季節折々の表情を楽しめるアオダモを植えて良かったと改めて思っています。 


シンボルツリーの他に取り入れたかったのは、いくつかの低木と下草でした。外構と植栽については、お願いするならこの庭師さん!と決めていた方がいたので、低木と下草のチョイスはお任せしました。 


メインの植栽は右からアオダモ、ウメモドキ、ハクサンボク、ブルーベリー、コデマリで春になるとたくさん白い花が咲き、一気に華やかになります。


黒い壁や杉板と合わせてとっても美しく、大満足しています。


もうひとつ取り入れたかったのは、「ゴロゴロした石」です。植栽の間にはとにかくゴロゴロした石をたくさん置いて下さい!とお願いしました。 ベージュや茶系の石だと少し和風よりに感じるので、黒やグレーの石でモダンにしていただきました。


「味」を楽しむモルタル


玄関ポーチの床はモルタルです。モルタルはクラックが入ると言われますが、我が家も住み出して1年経たないくらいでクラックが入りました。


クラックはマイナスなイメージで捉えられがちですが、私たちはどんな風にクラック入るのかな?、いつ入るかな!と逆に楽しみにしていました(笑)


これは完全に好みだと思いますがクラックが入ってもそれが味だと思いますし、やっぱりモルタルの無機質な感じがカッコよくて大好きです。


狭い空間に詰め込んだお気に入り


我が家の玄関は結構狭い上にかなり暗いですが、すごくすごく気に入っています! 玄関から廊下にかけての壁はグレーの塗り壁で、トイレの中の壁も同じグレーを塗ってます。


上がり框はアール型でスチールを貼っています。スチールのカッコ良さとアールの柔らかさ、モルタルの無機質感、この3つの組み合わせがとても気に入っています。 


アール框は設計士さんが提案してくれたのですが、アールにすれば靴を置くスペースを少しでも広く確保できますし、個性的なデザインなので初めて訪れて玄関ドアを開けた人には驚かれます♩


玄関でもうひとつのお気に入りは真鍮のブラケットライトです。


@sen_kyoto さんの照明は電気をつけていてもいなくても美しい佇まい。まるでオブジェのようで、玄関にはこれをつける!と最初から決めていました。 


玄関はシンプルに他の装飾はせず、このブラケットライトに枝やドライフラワーなどをかけて季節感を楽しもうと考えました。


これだけだと玄関の照明としてははっきり言って暗いですが(笑)、廊下にダウンライトがありますしお店のような薄暗い雰囲気で私たち夫婦は気に入ってます。


あらためて感じる外観の大切さ


おうちを建てた後もインテリアや模様替えなどで家の中は変えられますが、外観を変えるのはなかなか難しいですよね。だからこそ妥協せず、こだわりたいところです。


植栽も家の雰囲気を大きく左右しますしとても重要です。季節感を味わうことができ、こどもにとっては自然の学びの場にもなります。


素敵に作ってくださった外構、植栽たちを、住みながら少しずつ自分達で手を加えて楽しみたいと思います。


今回は外観と玄関についてお話しさせていただきました。これからおうちを建てる方に少しでも参考になればいいなと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。



家を建てる時ってつい間取り優先になってしまって、外から見たらこんな形になっていて驚いたという方もいらっしゃるかと思います。


私もそうで、この間取りだと外からはこうなると聞いて、あれ思ってたのと違う?となって間取りを修正して外観を整えました。


yuriさんの場合は一番重要とまで考えてらっしゃっただけあって、いかに外観のイメージを大事にするかを考えた家づくりでもあったのだなと思います。


通常ならトイレやお風呂には窓を作りたいものですが、それを省いて優先した外観。自分たちが何を大事にしたいかがよくわかっていたからこそ満足のいく仕上がりに繋がったのですね。


ニュアンスのある黒っぽい塗り壁と杉板張りの組み合わせが印象的で、植栽にも青空にも映えて本当に綺麗でした。


yuriさん、ありがとうございました!

(編集:kaori)


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