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手間や大変さ以上に得られる魅力。薪ストーブのある暮らし
執筆者:KODAKE(@ie__ko)さん
こんにちは、KODAKEです。夫と小学一年生の長男、4歳の長女の4人暮らしです。あっという間に、4回目のコラムとなりました。
実は、この家を設計してくださった建築家さんもコラムを読んでくださっていて、ありがたいことに感想までくださいます。
それも書き綴っていたこと以外の、自分の無意識の範疇にあったような考えと結びつくようなお言葉をいただけるので、まるで答え合わせをしているようです。
家を建て、居住し始めた後もこのような関わりが持てるのは、建築家さんの意図と私たち施主の暮らしや思想が一致していく感覚を覚えます。
初めて味わうこの感覚の、なんと嬉しいことか…と毎回唸っています。これから家を建てる方には、ぜひそんな幸せまで味わっていただきたいな、と誠に勝手ながらそんな思いを馳せております。
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ネガティブな印象だった薪ストーブ
我が家の中心には、土間と薪ストーブがあります。私たち夫婦はもともとそれを希望していたわけではありませんが、夫が職業柄、夜中に帰宅する生活な為、できるだけこどもたちや家族が家のどこにいても身近にいるような感覚で過ごしたい。
そんな思いから、「家族がゆるくつながる空間」それのみをテーマに、他の希望は特にお伝えせず設計依頼をさせていただきました。
その結果、初回のプレゼンにて土間と薪ストーブが何食わぬ顔で加わっていました。
「薪ストーブ=不便、面倒くさそう」
正直なところ、私のイメージは真っ先にこのようなもの。アウトドアやキャンプも苦手な生粋のインドア派なこともあり、これ以外のイメージはありませんでした。
周りに薪ストーブを使っている知人もおらず、単純にマイホームには「ワンオペ」「家事」「育児」などのネガティブなワードに対抗するべく、「効率よく」「時短で」などの多くの利便性を求めていた当時の浅はかな自分は、薪ストーブに対し何とも失礼な考えを持ち合わせていたのです。
しかし、建築家さんが捉えた「家族がゆるくつながる家」の意味は、私たちとは全く違う次元にありました。
大変さと引き換えに得られるもの
当時のお話として、まず実際に薪ストーブは大変です、と。薪ストーブを使わない春〜夏にかけ、重い木を調達しに行き、家で切ったり割ったりしなくてはいけない。それを薪棚に移動させ、積み上げていく。
そのため冬に備え、一年中薪のことを考えていなくてはならない。おまけに調べたところ、木には苦手な虫が住み着く。そもそも木はどこからもらう(買う)のか?また、近隣の方への配慮など…。
冬はエアコンなどの家電を使えば、ボタンひとつですぐにあたたまるのに、薪ストーブは火起こしするところから手作業で、あたたまるまで時間がかかる。
灰や煙も出るから汚れるし、掃除やメンテナンスも大変。この便利な世の中に対し、挙げ出したらキリがない薪ストーブの不便さや大変さ…。
でも、裏を返せば…こどもたちと一年中、薪ストーブを通して関わることになります。と建築家さんがおっしゃいました。
春〜夏はこどもと山に行き、木を運んだり家で一緒に薪割りをしたり、冬は薪ストーブを囲んであたたまり、炎の揺らぎに癒されながら家族でゆっくり過ごす。こどもたちと料理の下拵えをし、薪ストーブで煮込む…。
お話を聞きながらそんな生活のイメージをし、たったこれだけのことで私の中にあった「不便さや大変さ」は覆されました。
単純に間取りや利便性などの動線という物理的なものでしか、家という空間において家族の繋がりは持てないと思い込んでいた私たちは、その全く違う視点からの空間づくりに一瞬で魅了されたのでした。
家族のつながりが生まれる薪ストーブの魅力
実際に、薪ストーブのある生活をしてみて、正直なところ大変さは感じるものの、当初抱いていたネガティブなイメージは全くありません。
焚いていれば、いつでもやかんにはお湯が湧いていて、温かい飲みものが淹れられます。
小学一年生の息子の薪ストーブにかかわる目下の楽しみは、焚き付け用の細い木を一本ずつノコギリで切ること。(私が押さえ、息子が切る係)
本人も、木によってノコギリの角度や動かし方などに変化を加えながらコツを掴み、断面が綺麗だと喜びもひとしおです。
今冬は近所の産直で仕入れた野菜やお肉を薪ストーブで煮込み、塩とオリーブオイルだけで味付けした何ともシンプルなお料理が絶品でした。
特に疲れてぼんやり、モヤモヤした日には、炎の揺らぎ、木の燃える香り、芯からじんわりあたたまる熱、ぱちっぱちっと薪がはぜる音…それらを静かに身体で感じ、癒されています。
何より、こどもたちが薪ストーブの前で座って、あったかいね〜と肩を並べている光景を見られるのは本当に幸せです。
家づくり当初、薪ストーブの魅力と調べると炎の魅力など、そういった内容の情報は沢山ありましたが自分にはあまりイメージがわきませんでした。
しかし導入したきっかけは、建築家さんからそれ自体の魅力よりも、薪ストーブを通しての家族のつながりを紐づけて、私たちの潜在的な希望に沿った根本的な部分からイメージをさせてもらえたことでした。
そして家づくり迷走中に利便性を追い求めていた自分にとって、人生においての不便さや大変なことが生活の一部になり、ゆくゆくは愛着になっていくことがとても幸せなのだと、この暮らしの中で教えていただいたのです。
これからまた次の冬に向けての薪支度がありますが、夫とこどもたちと楽しみたいと思います。
KODAKEさんが当初ネガティブな印象を持っていたように、薪ストーブって確かに大変そうなイメージがあります。そして、準備からお手入れまで手間がかかるのも実際のこと。
それでも薪ストーブを取り入れる選択をしたのは、それ以上の魅力を感じられたからでした。
薪ストーブ自体の良さはもちろんですが、それだけではなく、そこにあるのは家族と過ごす時間やつながりを大切にした暮らし方。一緒に薪の準備をしたり料理をしたり、そういった作業を共にすることでも、よりいっそう家族のコミニュケーションや絆も深まりそうです。
建築家さんが提案してくれたように、それを負担と感じるか、楽しみと捉えるかで全く違うものになってきますね。薪ストーブの大変さにも代えがたい魅力。この便利な時代の中でも、薪ストーブを必要とする意味がわかったような気がしました。
揺らめく炎を眺めながらゆったりと過ごす時間は、非日常や特別感を味わえそうですし、薪ストーブで作った料理もきっと格別でしょうね!
暮らしそのものをあたたかくしてくれる薪ストーブの魅力が、KODAKEさんのコラムから伝わってきました。
KODAKEさん、ありがとうございました!
(編集:maki)
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